2008年10月22日水曜日

プネウマ?2

(プネウマ?の続き)
まずもって、日本語の「魂」そのものが、ドラマの中で未定義のままであることが非論理的であり、ドラマを観ている側にとっては、大変な矛盾を感じさせる。

例えば、次のような三段論法を考えてみよう。

1 プネウマは日本語で魂を意味するギリシャ語である。

2 生き物は全て魂を有している。

3 従って、魂に忠実に生きることが人間にとって正しくしあわせな生き方である。


何となく真であるように感じさせるが、実質は魂とは何なのか未定義であるため、前提条件が明確ではなく判断不可能(限りなく偽に近い)という結論となる。

これは、日本語の魂という抽象概念が明確ではなく、何となくわかった気になっていることに起因するからだろう。

つまり、「ギリシャ語でプネウマが魂を意味する。」というだけでは、プネウマの概念を捉えているとは到底言えないのである。

日本とギリシャでは、文化も思想も生活形態も歴史もまったく違うため、語彙そのものの本来的な意味を正しく捉える必要があるのだ。

(続く)

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