2007年10月5日金曜日

結婚契約

 日常生活の中には、この世界を超えた出来事が、日々当たり前のことのように起こっている。卑近な例を挙げると、たとえば、「結婚」がそうであろう。


 結婚の定義を間単に言ってみると、世界に何十億といる人の中から、たった一人の異性を選び、生涯の伴侶とし、社会の最小単位である家庭を築くことと言えようか。

 これを実存的な見地から捉えてみると、この世界における唯一の存在である一人称の「私」が、まったく別存在の唯一の「私」である異性を、他の存在者を排除して、二人称「あなた」として受容し、排他的に愛することによって、さらなる存在者(子)をこの世界に生み出し、まったく新しい存在論的な地平を切り開き、創造していくという唯一性と排他性、そして創造性の入り混じった事柄であると言えよう。

 もちろんここで言う結婚概念は、認識論的に言えば、意志([ラ]Intentio)を持っている人間存在にのみ可能となる契約概念であるが、しかし、雌雄の性別を持つ動植物といった存在者も含め、二つの存在者の間でなされうるものであれば、やはり同様の事柄が言い得るのかも知れない。



 いずれにせよ、結婚することによって色々とこの世界が違って見えるものである(笑)

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