2008年3月1日土曜日

世話

日本語には多数の外来語が存しているのであるが、その中の一つに「世話」という言葉がある。

たとえば、学生時代に知り合ったインド人は、世話(seva)という言葉が日本語にあることに大変驚いていた。サンスクリット語の「seva」も「to help」(助ける)を表し、「世話をすること」を意味するからだ。

実はインド人の中でもサンスクリット語由来の言語を話すインド人(インドには言語が何百種類もあるとのこと)は、日本語を勉強するときに母国語に似ている言葉が多数あり覚えやすいらしい。(その他マレー系の言語を話す人も日本語は話しやすいと言っていた。もちろん読み書きは別であるが・・・)

日本語の起源をインド由来の言語と唱えた大野晋先生によると、日本語の中には何百もの類似語が見つかっているとの報告もある。もちろんこれは、仏典を通して日本に入ってきたものと考えられるのだが、世話という語も仏典を通して日本に定着した言葉の一つなのではないかと思う。

日本語は意外にインド語由来の語源があるということに歴史の長さと重みを感じる。

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