2008年3月3日月曜日

世話2

「お世話になっております」などでよく使う世話という言葉であるが、外国人の留学生から聞いた笑い話で、こんな話がある。



日本語を勉強している中で、感謝を表す言葉を調べたときに、「世話」という言葉の使い方を知ったそうである。そこで、「お世話になっております。」「お世話をかけます。」 など、色々な場面で使うようになった。


そんな折、ちょうどテスト前であったため日本語の先生がわざわざ留学生たちのためにテスト範囲のプリントを作成し配布してくださったそうである。


彼は、先生が時間を割いて自分たちのために要点プリントまで作ってくださったことに大変感銘を受け(外国では勉強は自分でするものであり、先生がわざわざプリントを作成してくださることはないそうである)、思わず「先生、大変大きなお世話でした!」と満面を笑みを浮かべながら言った。それを聞いた先生は大変驚いた様子で彼のことを見つめていたが、ニッコリとほほえみ、「どういたしまして」と言われたそうである。


(何かヘンだな?)と感じた彼は、帰宅するなりすぐに辞書でよく調べてみた。ところが「世話」の項目をよくよく調べてみたところ、そこには説明として「None of your business」と書かれていたのである。(日本語ではまさに、「大きなお世話」という意味)


顔面蒼白となった彼は、すぐに先生に電話して陳謝したとのことであった。それ以来彼は、言葉を調べるときには、辞書に書かれている使用例を隅々までくまなく調べるようになったという。

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